町全体が博物館のようなローマですが、遺跡や観光名所巡りだけで終わらせてしまうのはもったいない。日本で絶対に見ることの出来ないダビィンチ、ラファエロ、ミケランジェロ、ベルニーニら天才たちの偉業を目に焼き付けて下さい。市内に沢山美術館はありますが、なんといっても外せないのがヴァチカン博物館。そして時間がある方は是非ボルゲーゼ美術館にも足を運んで見てください。

 ヴァチカン博物館内部の絵画的&歴史的説明はガイド本・専門書に任せるとして・・・。
まず館内に入るまでですが、地下鉄A線のOTTAVIANO駅から徒歩で博物館入り口まで行きます。OTTAVIANOの次の駅CIPROからも行く事が出来ますが、博物館に入る人の列の反対側に出てしまうので少しややこしいと思います。そして出来れば早起きして朝8時頃までには列に並んでおきたいところ。時期や天気によって変わってきますが、春〜夏の旅行シーズン、毎月最終日曜日の無料の日は朝9時を過ぎると物凄い行列になってしまいます。博物館の中に入るまでに疲れてしまわないように、早めに列に並びましょう。

次に周り方ですが本気で端から端まで館内を見ようとおもったら一日では周れないと思います。早歩きでも4時間以上かかってしまうと思います。「時間が余り無いので、有名どころだけ押さえたい。」人には1.5〜2時間でラファエロの間やシスティーナ礼拝堂等の主要な絵画を周るコースがあります。(おそらく観光客の7割くらいの方がこのコースを周ると思います。)

何も予備知識がなく見るのも良いと思いますが出来れば簡単なガイドの本を片手に見るのがより興味深く芸術に触れられると思います。博物館内部にも日本語のガイド本が販売されています。

また博物館内部は混んでいますので、荷物は少なめの方が良いと思います。また小さいお子様をお連れの方、博物館内は迷路のようになっていますのでお子様が迷子にならないようにご注意下さい。
※システィーナ礼拝堂内は静かに見学しましょう。


▲ベルニーニ代表作
「四大河の噴水」

■ベルニーニ・ボルゲーゼ美術館について(文:ローマ大学美術史専攻・卒業 M.M)

 ローマに来ると、コロッセロやフォロ・ロマーノなどの古代ローマ帝国の遺跡はもちろんのこと、様々な時代の建造物が混じり合って出来ている街であることに気が付くでしょう。その中でも、17世紀、バロックの時代には、ベルニーニやボッロミーニなどによってローマが新しい姿、現在見る姿になったため、ローマはまた「バロックの都」とも言われています。この時代は、教皇庁を中心に都市整備が行われ、様々な芸術家(カラヴァッジョ・アンニーバレ・カラッチ、ピエトロ・ダ・コルトーナなど)が活躍しましたが、なんと言っても主役は、建築・彫刻・絵画の各分野をこなしたベルニーニでしょう。

ジャン・ロレンツォ・ベルニーニは、同じく彫刻家の父をもち、若い時から各教皇に登用され、観光客が必ず訪れるサンピエトロ広場、ナボーナ広場の噴水などをつくりました。
また、数々の彫刻を製作し、現在それらのうちの何点かはローマにあるボルゲーゼ美術館で見る事ができます。この美術館は、1902年にイタリア政府によって買い上げられるまで、もともとは、ボルゲーゼ家という有力貴族のプライベートコレクションでした。

プライベートコレクションと言っても、私達日本人の想像をはるかに超えた質の高いものです。
この美術館にあるベルニーニの作品の中で、一番ドラマチックなのは2Fにある「プルトンとプロセルピナ」(1621〜1622)でしょう。ギリシャ神話の大地の女神ガイアの娘プロセルピナを見始めた、冥府の王プルトンが彼女を略奪する、まさにその瞬間を表現したものです。嫌がり、泣きながらなんとかしてプルトンから逃れようとするプロセルピナをプルトンがしっかりと抱きかかえ、冥府へ連れていこうとする中、後ろでは、冥府の守りである3つの顔をもつ犬が吠えている。
この彫刻の前に立つと、1つの彫刻であるということを忘れて」、この2人の世界に感情も視界もすべてすいこまれていくかのようです。そして、その後、ベルニーニの彫刻の技に目を奪われるのです。風になびく髪やプロセルピナの太ももにくい込む、プルトンの指を見て欲しい。
これが大理石で出来ているのが信じなれなくなり、思わず触ってみたくなることでしょう。
ベルニーニは彫刻で感情と動きを表しました。
彼の他の作品「アポロンとダフネ」(1622〜1625)、「ダヴィデ」(1623〜1624)などの傑作も同館所蔵なので、見逃さずに見て下さい。
(注:この美術館は2時間の入れ替え制なので、事前に必ず予約をして下さい。)
美術館を見た後、Via venetoを下って行くと、バルベリーニ広場に出ます。
この広場にあるトリトーネの噴水もベルニーニがつくりました。
このように彼の作品は、ローマのあちらこちらにあるので、それらを見て歩くのも楽しいでしょう!