▲シルビアさん
「Torre Argentina」の遺跡内に『猫のサンクチュアリー(聖域)』があります。
ただの猫好きが餌をあげている・・・猫の住みかと化した遺跡・・・とは異なりローマの街中をさまよっている可哀相な猫の数を減らそうとしているきちんとしたボランティア団体なのです。 「Torre Argentina」が発掘され、1段低くなった作りで身を守るのに適している理由からか、自然に猫達が集まるようになり、当初は遺跡前にある劇場の出演者を始め、近くの人達が餌をあげていたそうです。
1993年の11月に、発起人であるシルビアさんとリアさんが協力し、ボランティア団体を発足しました。
残念な事に6月〜8月のバカンスシーズンになると、イタリア全土で約6万匹ものペットが捨てられ、その内の80%が生きられないという悲しい事実があります。
「Torre Argentina」では、昨年の統計によると約600匹の猫を保護しています。
殆どが、捨てられ、中には虐待されたり、交通事故に遭いハンディーキャップを背負う猫も多数います。 保護された猫達には健康診断、ワクチン接種、去勢手術をし、新しい里親を探すという事を行っています。現在は、遺跡内に約300匹の猫達が保護されています。

▲リアさん
左の写真の2匹の猫達は、3人兄弟で既に1匹は里親が決まり近々アメリカに行く予定。子供猫、老体の猫、体や心を病んでいる猫はケージ内で保護され、里親になってくれる人を待っています。また、新しく来た猫は一旦ケージ内や事務所内で場所に慣れさせてから、遺跡内に放されます。

去勢手術を受けると、印として耳の先端を少しだけ切ります。
右の写真は、ウイルスに感染し左目を失った猫。術後間もない。
両目が見えない、片腕がない、猫HIVに感染・・・などハンデキャップがある猫が多い。また人間の理不尽な理由により捨てられ、精神的に病んでいる猫も多く存在しています。
取材日当日に運び込まれた猫。
右の女性が、山奥でゴミと同じように捨てられていた猫を発見。血液検査の結果、猫HIVに感染していた。
余りにも汚れていた為、ブラシ、はさみ、バリカンを使って毛を刈ってから適切な処置を行う。初めは興奮して、痩せほそった体で一生懸命抵抗をしていたが急に観念したのか、それとも安心したのか…次第に大人しくなっていた。
ケージに入っている猫達への食事と新鮮なお水を準備中。
取材して驚いたのは、全ての猫が綺麗。話を伺った所、猫を洗う事はめったに無いと・・・。事務所内、ケージ内もいつも清潔で匂いもない。猫自身が綺麗好きであることとボランティアの方々の日々の努力が感じられる。
獣医ダニエレは保護された日・状況、名前、健康状態、治療の経過等全てデータ管理している。また世界中から送られてくるメールなどの対応も行う。ちなみに彼は全ての猫の名前を覚えている。
治療スケジュール帳。緑色のラインは初めての治療。黄色は継続治療要。オレンジ色は治療終了と識別している。
ドライフード⇒1日約15キロ ・・・1ヶ月30日計算で450キロの消費 。
これにウエットフード、具合が悪い猫には特別の食事を与えており、それらは普通の食事よりも随分と値が張るそうです。普段の食事に加え、薬等のメディケーションに掛かるお金が大変。
より詳しい内容は、「Torre Argentina Roman Cat Sanctuary 公式HP」
英語・伊語・独語・蘭語のみ